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3コラム法の書き方は?初心者向けに解説

記事のサマリ

3コラム法とは、気持ちが揺れた場面を「出来事」「そのとき浮かんだ考え」「気分」という3つの欄に分けて書き出す、認知行動療法のいちばん基本的なワークです。頭の中でひとかたまりになっていたもやもやを項目ごとに分けることで、自分の受け取り方のクセに気づきやすくなります。欄が3つだけなので負担が少なく、書く習慣をつくりたい初心者の方にも取り組みやすい方法です。診断や治療に代わるものではないため、つらさが強いときは専門機関への相談も大切です。

落ち込んだりイライラしたりしたとき、頭の中で同じことをぐるぐる考えてしまう。そんなとき、思いを3つの欄に分けて書き出すだけで、気持ちがすっと整理されることがあります。3コラム法は、コラム法のいちばんやさしい形で、はじめてセルフケアに取り組む方にぴったりのワークです。この記事では、3コラム法の書き方を、手順から記入例まで、ていねいに整理していきます。

この記事で整理できること

  • 3コラム法の基本的な意味と、初心者に向いている理由
  • どんなときに使うと役立つのか
  • 出来事・考え・気分の3欄の書き方の手順
  • 仕事や人間関係を題材にした記入例
  • 無理なく続けるためのコツ
  • セルフケアとして取り組むときの注意点

3コラム法とは?

3コラム法とは、気持ちが揺れた場面を「出来事」「考え(そのとき浮かんだ考え)」「気分」という3つの欄に分けて書き出す、認知行動療法のいちばん基本的なワークです。コラム法にはいくつかの段階がありますが、そのなかでもっとも欄の数が少なく、はじめての方が取り組みやすい形になっています。

頭の中だけで考えていると、出来事・考え・気分がひとかたまりになって、何にもやもやしているのかが見えにくくなりがちです。3コラム法では、それをたった3つの項目に分けて書き出すだけで、いまの自分の状態を一歩離れて眺められるようにします。欄が3つだけなので、はじめてでも書ききりやすいのが特徴です。

基礎的な考え方は、国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センターでも解説されています。コラム法全体の流れを知りたい方は、上位のコラム法とは?もあわせてご覧ください。

どんなときに使う?

3コラム法は、気持ちが大きく動いたときに使うと役立ちます。たとえば、次のような場面です。

  • 仕事でミスをして、しばらく落ち込みが続いているとき
  • 人からの一言が気になって、頭から離れないとき
  • 理由ははっきりしないけれど、なんとなくもやもやするとき

こうした場面では、考えと気分が混ざり合って「ただつらい」という状態になりがちです。そんなときに3コラム法で書き出すと、何が起きて、自分が何をどう受け取ったのかが整理され、気持ちと少し距離をとりやすくなります。毎日書く必要はなく、心が動いた場面だけで十分です。

書き方の手順は?

3コラム法は、次の3つの欄を順番に書いていくだけです。むずかしく考えず、思い浮かんだことをそのまま書いてみてください。

書く内容
① 出来事気持ちが動いた場面を、事実だけ短く書く
② 考えそのときとっさに頭に浮かんだ考えを書く
③ 気分わきあがった気分と、その強さ(0〜100点)を書く

ポイントは、「出来事(事実)」と「考え(受け取り方)」を分けて書くことです。たとえば「上司に冷たくされた」は受け取り方が混じった表現なので、出来事の欄には「会議で上司から返事がなかった」のように、見たまま・起きたままを書くようにします。気分には点数をつけておくと、後から見返したときに変化に気づきやすくなります。

記入例は?

イメージがわくように、仕事と人間関係の場面を例に挙げます。あくまで一例なので、自分の言葉に置きかえて使ってみてください。

【仕事の例】 ① 出来事:提出した資料について、上司から修正の指示だけが返ってきた ② 考え:自分の仕事は評価されていない。期待されていないのかもしれない ③ 気分:落ち込み 75点/不安 60点

【人間関係の例】 ① 出来事:友人に送ったメッセージに、丸一日返信がない ② 考え:何か気にさわることを言ってしまったのかもしれない ③ 気分:不安 70点/さみしさ 50点

書き出してみると、「出来事そのもの」よりも「考え(受け取り方)」が気分を大きく左右していることが見えてきます。3コラム法では、ここで無理に考えを変える必要はありません。まずは自分がどう受け取ったかに気づくことが目的です。考えをさらに見直したくなったら、別の見方を書き加える5コラム法の書き方は?に進んでみてください。

続けるコツは?

3コラム法は、続けるほど自分の受け取り方のクセに気づきやすくなります。とはいえ、気負うと長続きしません。次のような工夫が役立ちます。

  • 毎日ではなく、気持ちが大きく動いた場面だけ書く
  • スマートフォンのメモなど、すぐ書ける場所を決めておく
  • 単語や一文だけでもよしとする
  • きれいに書こうとせず、思いついた順に書く

大切なのは、量よりも気づく機会を少しずつ積み重ねることです。記録として残しながら続けたい場合は、欄が用意された思考記録表とは?もあわせてご覧ください。働く人向けの教材は、厚生労働省のこころの耳でも公開されています。

注意点は?

最後に、セルフケアとして取り入れるときに心にとめておきたいことをお伝えします。

  • 「正しい答え」を出すワークではない(まずは気づくことが目的)
  • 出来事と考えがうまく分けられなくても、それで失敗ではない
  • 気分の点数が下がらない日があっても気にしすぎない
  • 書いていてつらくなったら、いったん手を止めて大丈夫

3コラム法は、自分を採点するためのものではなく、自分の気持ちをそっと整理するための道具です。はじめは欄をうまく分けられなくても、書こうとしたこと自体がもう一歩です。つらさが強いときや長く続くときは、無理をせず専門機関への相談も大切にしてください。

よくある質問

3コラム法は本当に3つ書くだけでよいのですか?
はい、出来事・考え・気分の3つを書くだけで大丈夫です。欄が少ないぶん負担が小さく、まず書く習慣をつくるのに向いています。慣れてきて、もっと考えを見直したくなったら、別の見方を加える5コラム法に広げていくこともできます。最初から多くを書こうとしなくて問題ありません。
考えと気分の違いがよくわかりません。
考えは「頭に浮かんだ言葉や文章」、気分は「わきあがった感情」と分けて捉えると整理しやすくなります。たとえば「自分はダメだ」は考え、「落ち込み」「不安」は気分です。最初は混ざってしまっても自然なことなので、書きながら少しずつ感覚をつかんでいけば十分です。
気分の点数はつけなくてもよいですか?
点数は必須ではありませんが、つけると変化に気づきやすくなります。0〜100点でだいたいの強さを書いておくと、後から見返したときに「少しやわらいだ」という小さな手応えに気づけます。むずかしければ「強い・ふつう・弱い」のような大まかな表現でもかまいません。
書いても気分が変わらないときは意味がないのでしょうか?
気分がすぐに変わらなくても、書いたこと自体に意味があります。3コラム法は気分を無理に下げるためのものではなく、自分の状態に気づくためのワークです。気づく機会を積み重ねること自体が一歩なので、変化を急がず続けてみてください。

次にできること

参考・出典

  1. 国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター「認知行動療法とは」
  2. 厚生労働省 こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト

※ 本記事はセルフケア・教育を目的とした情報であり、特定の疾患の診断・治療を目的としたものではありません。つらさが強い・長く続く場合は、無理をせず医療機関や専門家への相談もご検討ください。